BS世界のドキュメンタリー



http://www.nhk.or.jp/bs/wdoc/


「はるかなるデナ山をめざす 
イラン 〜山岳遊牧民・カシュガイ族の大移動〜」
を見てました。


中野の「シルクラブ」さんで「People of the Wind」という作品を見て
http://d.hatena.ne.jp/anmonite/20060212
http://www.amazon.co.jp/People-Wind-James-Mason/dp/6305741700
遊牧民の大移動に感銘を受け、今回のも楽しみにしていたのですが
あまりの様変わりぶりにびっくり!


本日放映されたドキュメントは
アイルランドの製作で2004年のもの。
そして「People of the Wind」は1976年の作で
約30年の月日がたっているのですが…。


何がちがうかというと、移動の規模。
1976年のでは、一族郎党すべてひっくるめての移動で、
小さな子どもまでが、家畜の世話をしている姿が
印象に残ったのですが、


2004年では子どもは学校に行くので移動に参加せず。
女性はその子たちと一緒にとどまるグループと、
遊牧についていくグループに二分されてました。


家畜の数もぐっと少なくなってました…。


そして進んでいく道のりですが、1976年のは岩、川など
かなり足場が悪いのですが、
2004年は道はなだらか(地域の差もあるのかも)なものの、
途中に車道があって、
羊の群れが車の間を通らなければならなかったりとか、
ところどころ畑ができて、
農民から草を食べる家畜にクレームがついたりなど
「昔はこんなことなかったのに」と遊牧民のリーダーが嘆く場面が。


冒頭で「友達や家族と一緒に旅するのが楽しい」と語っていた
リーダーの娘も「もうこの生活は時代にあいません…」
過酷な行程に耐え、移動には成功したものの、
いつまでこの遊牧生活を維持できるものか…
といったエンディングでした。


“「私を忘れないで」とムスリムの友は言った
シルクロードをめぐる戦争と友情の10年―”
http://www.digest-pub.net/01_0609.html


という本の中に、異常気象で家畜が死んでしまうなどの
理由で、遊牧民が激減しているということが書いてあり、
残念に思いましたが、これだと定住するしかないのかな
…とあきらめの気分になってしまいました。